お待たせいたしました!カタログ数値じゃわからない直感インプレッション!最強のエアロロードバイクが『SLR』の名とともに新登場【TREK MADONE SLR DISC】をガッツリロングテストライド!・・・後編
2018年8月3日
こんにちはTHE EARTH BIKES内田です。
前回MADONE9にて篠山まで走り、名物の牛とろ丼でエネルギー満タンになったところまでお話いたしましたが、今回はいよいよ新型MADONE SLR DISCのテストです。
前回のテストライドの様子はこちらから・・・カタログ数値じゃわからない直感インプレッション!最強のエアロロードバイクが『SLR』の名とともに新登場【TREK MADONE SLR DISC】をガッツリロングテストライド!・・・前編
休憩後MADONE9からMADONE SLR DISCに乗り換えテストスタート。
篠山城を後にし県道へ。
徐々に上がるスピードと心拍。
久々に気になるバイクの試乗で、ワクワクドキドキの心拍上昇かもしれない(笑)
低速域からの加速はEMONDAのような軽快で爆発力ある加速は感じないが、なめらかにグッとタイヤが路面を掴み、静かに加速していく。
そして気が付けば40㎞/hオーバーで巡行している。
一度速度を上げてしまい高速巡行に入れば、まるで高速走行するリニアモーターカーのように抜群の安定感を感じさせる・・・もちろんリニアモーターカーに乗ったことはないのでイメージです(笑)
この高速巡行の安定感はMADONE9と比べるとエアロ効果が良くなったというより、振動吸収性の進化からくる安定感だと思いました。
さらに高速走行からの再加速はハンパない!
一瞬で視界に入る景色が変わる、これぞMADONEである。
また手・肘・肩に伝わる高速巡行時の振動が違う!
MADONE9の時は気にならなかったのに、MADON SLRに乗ってしまうと、MADONE9に比べ明らかにマイルドで優しい。
ステム一体成型のハンドルから、ツーピース構造になったMADONE SLR のエアロハンドルバーは、金属を鉄の棒でたたいた時に伝わるような「カンカン」「キンキン」とした硬質な感じではなく、ゴムハンマーで叩いたような「コンコン」「トントン」と振動が少しマイルドに伝わってくる。
また路面の小さな段差(アスファルトも継ぎ目やマンホール)も新型IsoSpeedの効果か、腰回りにくる振動もまた「カタンッ」という感じから「コトッ」と優しく伝わる。
MADONE9に初めて乗った時も、他のエアロロードバイクに比べ振動の吸収性を感じたが、その時以上の進化を感じる。
これはロングライドやツーリングを楽しむ方にも武器になると思います。
次にブレーキシステム。
ホイール左側にDISCブレーキキャリパーが装着したことにより、ハンドリングの左右バランスが狂うのではないか?と想像していたが、DISCブレーキ専用フロントフォークの装着で、フレームセンターに装着しているキャリパーブレーキと何ら違いはなく、右コーナーも左コーナーも違和感なくコントロールできた。
そして、いよいよ登坂である。
が、その前に自分のMADONE9はOCLV700カーボンフレームにコンポはSHIMANO9000Di2、ホイールには前後チューブラーのアイオロスを装着しており、ペダルレスで6.94Kgの重量。
対して今回のインプレッションに使用したMADONE SLR DISCは、OCLV700カーボンこそ同じだが、コンポはSIHMANOメカニカル8000にホイールはクリンチャーのアイオロスコンプで重量は8.5Kg。
1.5Kg以上の重量差は平等なインプレッションとはいいにくいのだが、それも踏まえての感想。
緩やかな勾配で、リズムよく登っているときは感じなかったが、やはり車重の違いか、勾配が6%を超えたあたりから、踏み込んだ勢いで推進する車体に重さを感じ、ペダリングのリズムが回すことより踏み込むイメージが強くなった・・・もちろん自分の貧脚を棚に上げて(笑)
また登坂時のダンシングでは、ハンドルの左右への振り初めに重さを感じたが、この辺りも足回りの重量の違いからきているのかもしれないが、リズムを取り出すと気にならなくなる。
このあたりはフレーム云々ではなく、構成されているパーツの重量が大きく左右している。
ネガティブなことを書いたが、MADONE9同様にチューブラーアイオロスを装着すれば、間違いなく登れるエアロロードバイクになるだろう。
機会があれば超軽量ホイールアイオロスDISCを装着して比べてみたいところです。
最後は下りのテストです。
緩やかな下り斜面、そして適度にある緩やかなカーブ、どちらも内田の大好物です。
暑い日差しの中で、涼しさを感じる速度に達すると、気持ち良さと一緒についてくる「安心感」
この安心感は安定感からくるものでしょう。
下りコーナリング中の路面の継ぎはぎも、ツーピース構造となったエアロハンドル、そして新型IsoSpeedがしっかり吸収しているのか、外脚に荷重をかけて体を倒していけば、ググッとタイヤが路面を掴んでいることを感じれます。
さらにコーナー出口からの立ち上がりの加速感は絶品。
ギュイーンです!
ギュイーンと一気にトップスピードに持っていけます。
一漕ぎの加速がハンパない!
MADONE SLR DISC強い!
この日のライドで一番気持ちのいいところです。
西峠を下り、気持ちよく平たん路を走ると、最後は十万辻ダウンヒル。
緩やかな西峠と違い、勾配のキツイポイントと緩やかなポイントのメリハリある十万辻。
さらに連続するブラインドコーナーと、かなりテクニカルなコースです。
そして、この下りでMADONE SLR DISC最大にして最高の武器を感じる。
初っ端から一気に勾配のある連続した下りコーナーを駆け下りる。
ISO SPEEDとツーピース構造のエアロハンドルバーの恩恵で、MADONE9に比べコーナリング中に感じられる車体のハネ、振動が少なく、速度に対して安心感を感じる。
下り終わりの90°コーナーも、軽いタッチでイメージ通りの正確なブレ―キコントロールできる。
ブラインドコーナーでは油圧ディスクのおかげで、絶妙なタッチもイメージ通りにスピードにコントロールできる。
ブレることなく、イメージしたラインを走ることができる。
このブレーキレバー操作で、ロスなく正確にブレーキキャリパーにイメージを伝えることができるのが油圧ブレーキの強さだ。
さらにディスクローターを挟んで制動力を発生するため、制動時に発生する熱に弱いカーボンホイールでも、安心して長い下り坂をブレーキコントロールできる。
ビギナーはもちろん、手が小さく握力の弱い女性にもおススメです。
またリムが濡れてしまうと、極端に制動力が落ちるカーボンホイールも、ディスクブレーキでは全く問題なく、濡れた路面を走った後も、いつも通りのブレーキングイメージで走れた。
そしてMADONE SLRですが・・・
ズバリ確実に進化してますね!
エアロロードバイクが各メーカーから続々と登場する中で、世界で一番快適な乗り心地のエアロロードバイクといえます。
MADONE9の時も、他メーカーのエアロロードに比べ、抜群の乗り心地を感じましたが、そのMADONE9以上に振動吸収の高さからくる乗りやすさを感じました。
そして油圧ディスクブレーキ。
今までも油圧ディスクロードの試乗は何度もしましたが、今回は60Kmを越えるロングテストライドで、あらゆるシチュエーションを走ったことにより、ディスクブレーキの安定した強さや、安心感を感じることができました。
私内田、実はMADONE9の次はEMONDA SLR DISCと考えていました。
MADONEの乗り味は知ってるし、同じ系統のバイクはもったいないかな?と考えていましたが、名前こそMADONEですが、いい意味で全く別物になってしまったMADONE SLR 。
どうやら嫁さんへの半年間のプレゼンテーションが始まりそうです(笑)
より乗りやすく、コントロール性能が向上したMADONE SLR。
今回はインプレッションにDISCブレーキの車体を使用しましたが、MADONE SLR にはリムブレーキ式もあります。
リムブレーキのMADONEとディスクブレーキのMADONE、あなたはどちらのMADONEを選びますか?
THE EARTH BIKESでは最新MADONE SLR DISCの試乗車をご用意しております。
見るだけでなく、今までにない最高の乗り心地と、最高の安心感のエアロロードバイクをぜひ体感してください!
※すべての写真はイメージです。インプレッションとは別に安全にを考慮し撮影しています。