クロスバイクやロードバイクのオーバーホール
スポーツバイクを楽しく、快適に乗り続けるには、定期的なメンテナンスが必要です。理想的なのは毎月1度程度、プロショップのメカニックに点検をしてもらうことです。空気圧、ギアやブレーキの調整、チェーンオイル、各部ネジの締め付けチェックなどがそれにあたります。
また定期的メンテナンスを行いながら、年に1度のオーバーホールも必要です。このページでは、オーバーホールの重要性をお届けします。
オーバーホールとは
効き馴れない言葉かもしれませんが、オーバーホールとはギア、チェーン、ブレーキ等のコンポーネントやホイール、タイヤなど車体に装着されているすべてのパーツを取り外し、ひとつひとつ丁寧にメンテナンスをすることです。
スポーツバイクを日々乗り続けることで、少しづつパーツの摩耗や劣化が進んでいきます。それを定期的なメンテナンスをすることで解消させるのですが、毎回ギア、クランク、スプロケット、ハンドルなど全て取り外してメンテナンスするには時間と手間がかかってしまいます。
これらの定期的なメンテナンスでは行えない部分を年に1度のオーバーホールでカバーするのです。
オーバーホールの重要性
月に1度しっかりメンテナンスをしていればオーバーホールは必要ないと思うかもしれません。確かにギアやブレーキが正常に作動し、快適に走れたらオーバーホールの必要性は感じなくなるかもしれません。
しかし、定期メンテナンスでは見切れない場所に摩耗や劣化が進んでいるケースが意外と多いのです。例えば、車輪を滑らかに回転させているハブと呼ばれるパーツにグリス(オイル)が不足していて内部に錆が発生していたり、ハンドリングをつかさどるヘッドパーツ内のグリスが不足しハンドルが重く感じられたり、ワイヤーケーブルが一部切れかかっているなど・・・。
このような普段深くまで見られない場所を重点的にメンテナンスするのがオーバーホールの役割であり、オーバーホールは非常に重要な作業なのです。また、購入した当時と同じレベルの性能に回復できる点でオーバーホールをする価値は非常に高いと言えます。
オーバーホールをしないとどうなる?
では、オーバーホールをしないとどんな状態になるのでしょうか。グリスの不足、ワイヤーケーブルの劣化、各所の溜まった油汚れなどを放置していると最悪パーツの破損につながってしまいます。そうならなくても本来の性能を100%出し切れていないことになるので、せっかく高価な自転車に乗っていても価値が半減してしまいます。
長く付き合える1台に
オーバーホールは自転車の寿命を長くする効果があります。お気に入りの自転車と長く付き合えることで愛着がさらに増し、より大事に乗ろうという気持ちも芽生えてきます。
また、オーバーホールと定期的なメンテナンスを組み合わせることで、常にベストな性能が維持でき、急なトラブルの発生も防ぐことができるでしょう。
最後に
スポーツバイクにとってオーバーホールは不可欠です。これをやるかやらないかで車体の寿命が左右されるといっても過言ではありません。年に1度の大掃除であるオーバーホール、ぜひ行ってください。また、レースの後や雨天での走行後は、普段以上に車体が摩耗している場合があります。そういった環境での使用が多い方は年に1度ではなくできるだけ早いタイミングでオーバーホールを行うことをおすすめします。